先月、「Happy Hacking Keyboard Professional2 墨 英語配列」を購入したのですが、
これが思っていた以上に使いにくかったので、買った2週間後にヤフオクで売却しました。
事前に、「Ctrlキーが特殊な位置にある事」や、「ファンクションキーと組み合わせていろんなキーを実現する仕様」などを調べて知っていたのですが、
特殊なキー配列は、自分ならすぐ慣れるだろうと思っていました。
私は使いこなせませんでした。
ネットでHHKBの評判をググってみると、割と絶賛している人が多いです。Amazonのレビューを見てもベタ褒めしている意見が多いですね。
皆がそんなに褒めるなら、自分にも使いこなせるだろうと思っていたのですが・・・
この記事では、私のように失敗する人が出ないように、
以下の2点についてレビューしていきます。
- HHKBの良い点、悪い点
- 買わない方がいい人の特徴(まとめ)
これから買おうかどうか迷っている人のヒントになれば幸いです。
HHKBは使いにくいのでオススメしません(良い点、悪い点)
良い点①
まずは、買って良かった点について書きます。
そもそも私がHHKBを買おうと思った理由は、「省スペース」のキーボードが欲しかったからです。以下の画像を見てください。
【私が元々使っていたキーボード】
【HHKB】
元々私が使っていたキーボードは「テンキー付きの横幅が広いタイプ」ですが、このキーボードで長期間作業すると、右肩に痛みが出るようになりました。
マウスを握るために右手を遠い位置まで伸ばす必要があったので、右肩が下がり気味になって、体の左右バランスが崩れてきたのです。
私がHHKBを買った理由は、体の歪みを解消する為です。
省スペースのHHKBを使うことで、マウスが体の中心に近くなり、HHKBに変えた後は右肩が楽になりました。
体の歪みを無くすという意味では、HHKBのコンパクトさはかなり効果があります。
良い点②
見た目がカッコいい。タイピングの音が良い。
黒ではなく「墨」という色。
見て下さいこの渋さ。
このビジュアルに惚れて買ってしまったと言っても過言ではないです。
下から見ると、ファンクションキーを押した場合のキーが刻印されています。
見た目の高級感は半端無いですね。
さらに、タイピング音が小気味いいです。
静電容量無接点方式のキーは、「コスッ、コスッ、カシュッ、カシュッ」という感じの音で、打っていて心地良さが実感できます。
キーボードの「中心」と「端の方」ではキーの重さが微妙に違っており、端にあるCtrlキー、Shiftキー、Returnキーは小指で楽に押せる軽さになっているのもポイントが高いですね。
次に悪い点を書きます。
悪い点①
キーボードの高級感、見た目のカッコ良さ、コンパクトさ、は申し分ないのですが、
使い勝手が悪いのが致命的です。
私は普段からPhotoshop、Illustrator、Excel、Wordなどのソフトをよく使うのですが、それらのソフトに紐付いたショートカットキーを使う場合、操作が複雑過ぎて困ります。
例えば、
EXCELで表の端までセルを移動させる場合、「Ctr + 方向キー」で移動できるのですが、
HHKBの方向キーにはファンクションキーを押さえなければいけません。
さらに「文字を選択して、切り取り、貼り付け」する場合。
- ①「Fn + Shift + 方向キー複数回連打」で文字を選択
- ②「Ctr + X」で切り取り
- ③「Fn + 方向キー」でセル移動
- ④「Ctr + V」で貼り付け
というようなややこしい操作になります。
方向キーの他にも、「+」キーや「-」キーはAdobe系ソフトではショートカットキーでよく使われますが、これらのキーにもやはりFnキーを押さえなければ使えません。
いつFnキーを押さえるべきなのか?
いつFnキーを押さえないのか?
いちいち作業を止めて頭で考えなければいけません。
今まで感覚的に行っていた作業に、いちいち手を止めて頭を使うことになるので、イライラが止まりません。
仕事のスピードは激落ちします。
ずっとやってれば慣れると思うかもしれませんが、使っているソフトが多ければ多いほど慣れるのに時間がかかります。慣れたところで普通のキーボードには戻れなくなるので、本当にそれで良いのかを考えた方がいいですね。
私は無理だと思って諦めました。
このキーボードは想像していたよりも癖が強いです。
これに慣れてしまって本当にいいのでしょうか?
職場が「持参したHHKBを使える環境」なら別に良いですけど、そうじゃなければ厄介なことになります。
このキーボードに慣れてしまうと、職場の普通のキーボードが使いづらくなりますよ。
そこまでして使うべき物でもないと私は思うのです。
悪い点②
キーストロークが深すぎる。
HHKBのレビューに「高速タイピングが可能になりました」みたいな事が書かれていたりしますが、本当でしょうか?
私にはキーストロークが深すぎて、高速タイピングが全くできません。
指を移動させる時に、他のキーに指が引っかかってしまします。
HHKBを買ってから気づいた事ですが、高速タイピングするには、深すぎるキーストロークは向いていないと思いました。確かに「押した感」はあるし、「タイピング音」も良いかもしれませんが、それと高速タイピングのしやすさは別問題ですね。
高速タイピングには、「キーを底打ちした後でも、指をスムーズにスライドさせて次のキーに移せる事」が求められます。
それを可能にするには、ある程度キーストロークは浅い方が良いと思うのです。
最近のMacbook proに使われているバタフライキーボードなんかは逆に浅すぎて弊害がありますが、何事も中庸が大事です。(私の理想はAppleの旧型キーボード「MB167J/A」のキーストロークだと思っています)
悪い点③
そもそも方向キーが無いのがしんどい。
このキーボードは、ハッピーハッキングキーボードという名前から察する通り、プログラマーやネットワーク管理者向けの人に作られたキーボードですよね。
私も少しコードを書いたりするので、対象の範囲内だと思うのですが、今時パソコンでプログラミングしかしないという事はあり得ない訳です。
ブラウジングしたり、Youtube見たり、ゲームしたりいろんな使い方があるのに、方向キーが無いのはあまりにも不便ですね。
もちろん方向キーが無い事は買う前から知ってました。Fnキーを押しながらが、方向キーに割り当てられたキーを押すスタイルに憧れみたいなものがあって、「こんな難しい操作してる俺カッコいい」みたいな満足感もありました。
でも満足感は最初だけです。ボディーブローみたいにじわじわとダメージが効いてきます。
「何でこんな面倒な操作しなきゃならないんだ」と思うのです。
HHKBのロゴを刻印する余裕があるなら、その場所に方向キー付けて欲しかったですね。
HHKBを買わない方がいい人の特徴(まとめ)
最後に、あくまで私の持論ですが、
HHKBを買わない方がいい人の特徴をまとめてみます。
- 職場でパソコンを使う人(かつ自分のキーボードを職場に持参できない人)
- キーストロークの深いキーボードが苦手な人
- ファンクションキー(F1~F12)を多用する人
- 使用するソフトが多い人
- タイピング作業の頻度が少ない人
試し打ちしただけでは何もわかりません。
普段自分が使っているソフトを操作してみたり、最低でも1週間作業してみて初めて使いこなせるのかどうかが分かります。
ネットの評判に踊らされて安易に買わないことですね。
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