音楽業界の衰退についての記事

 

日本の音楽業界が衰退した原因はたくさんあります。

世間でよく言われている原因が以下の2つ

 

  • YOUTUBEなどの動画サイトで音楽を聴くことができるようになったので、CDが売れなくなった。
  • 販売形態がiTunesなどのダウンロード販売に移行した為に、1曲の単価が下がった。

 

どちらも正解です。

しかし、日本に限らず世界の音楽業界がこれらの影響を受けています。

それなら、世界中の音楽業界が危機的なのかというと、そうでもないんですね。

 

ということで、日本と他国の音楽シーンの違いを比べながら考察していきます。

他国の音楽シーンの現状

世界の音楽市場を見ると、各国の国内音楽に加えて、必ずUS(米国)・UK(英国)のポップス、ロック、ラップ音楽が売上をあげています。(特に米国が主流)

何故米国・英国の音楽なのかというと、私が思うに英語詩の曲だからです。世界共通語だからです。

英語の曲をリリースするという事は、世界の市場を相手にできるという事なのです。

特に米国は音楽の流行を牽引しています。

米国で流行った音楽は必ず世界でも流行しますし、新しいジャンルやアレンジが産まれると、各国のアーティストに流行が拡散します。

米英の音楽市場は規模が大きいですし衰退する事はないでしょう。

 

 

一方、アジアに目を向けてみると、

K-POPがアジアのチャートを席捲しています。日本からあまり出ない人は嘘だと思うかもしれませんが、これは本当の話です。

日本では一部のマニアックな人が聴くK-POPですが、アジア諸国では音楽番組を見ると必ずK-POPがチャートに入っています。

何故人気があるのでしょうか?

歌詞の多言語対応による市場の拡大が効いているのだと思います。

シングル化される曲は、韓国語、日本語、中国語、英語、のバージョンがリリースされたりしますし、国策でK-POPに大量の資金が投入されているという話も聞きます。

初めから世界を対象にして活動しているのです。

もちろん歌詞だけでなく韓国の音楽文化が成熟した事も理由のひとつです、全部ではないですが、たまに驚く程良い曲に出会ったりしますよ。

日本の音楽シーンの現状

日本はどうなのか?

日本は終戦直後から、西洋の音楽を取り入れてガラパゴス的に独自の音楽文化が形成しています。

美空ひばりのような天才的な歌手の出現。偉大な作詞家、作曲家が歌謡曲を賑わしてきました。

 

  • 1960~1970年代の、昭和歌謡、グループサウンズ
  • 1980年代の、昭和アイドル、テクノ、バンドブーム
  • 1990年代の、ビジュアル系音楽、小室哲哉の音楽

 

日本は昭和初期から既に何十年もかけて独自の音楽文化が成熟しているのです。

「西洋音楽を咀嚼した日本独特の音楽」が何十年も存続しているのです。

 

 

先日、FNS歌謡祭というフジテレビの4時間ぶっ続けの音楽番組を見ていると、

若いアーティストよりも、昭和のおじさん歌手・おばさん歌手でてんこ盛りの「懐メロ番組」のようになっている事に気付きました。

しかも、そのわずか少ない若手アーティストは、いつも定番の大手音楽事務所のグループやアイドルや歌手で固定されていて非流動的です。

ここ数年そのグループ、その系列の事務所のアーティストで固定されています。

最近の若いアーティストはどこに行ったのでしょうか?

90年代に音楽番組を賑わしていた多種多様な若いバンド達、音楽グループは現代では産まれないのでしょうか?。何十年も存続した日本の音楽文化が途絶えたのでしょうか?。

日本の音楽業界を壊滅させているもの

古い言い方かもしれませんが、「軽音楽」という音楽のカテゴリーがあります。

クラシック音楽以外の音楽を指す言葉ですが、まぁ一般的な意味としてポップスやロック、ヒップホップなどの若者の音楽を指します。

 

そういう軽音楽をテレビで放送して誰が見るのかというと、「若者」が見ます。

テレビ局はそれで視聴率が稼げるとは思いません。

人口の多い団塊ジュニア世代から上の層にターゲットを絞った方が視聴率を見込めるのです。

日本のテレビ局の多くは1990年代後半に株式公開され、スポンサーの意向を意識した自主規制や、視聴率主義にシフトしていきました。

音楽番組が懐メロ路線になるのも納得できます。

 

 

私は「少子化」と音楽業界の不況の関係が深いと考えます。

才能ある若者が音楽番組に出られない事も理由のひとつですが、

若者の人口比率が減少する事は、若者の文化である「軽音楽」の総数が減少する事に直結しているからです。

優秀なアーティストが現れる確率が一定とするならば、

その母数である音楽人口の減少は、才能の減少と同じ事です。


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延命措置

日本の音楽業界を延命させる手段として次の3つが考えられます。

 

①日本の大手音楽事務所が、K-POPのように多言語化して世界の市場を視野に入れる。

②アーティスト個人が海外に出て活動する。(逆輸入)

③アーティストがインディーズで活動。(動画サイトで拡散)

 

最近では特に③の活動が目立ちます。

自分で音楽を作って、ミュージックビデオを撮影し、YOUTUBEなどの動画サイトにアップする。

動画サイトから、iTunesなどの配信サイトに誘導して音楽を販売する手法です。

日本のインディーズレーベルのラッパーが、この手法で海外からのファンを獲得しています。

この手法が面白いのは、小規模のレーベルでも広告費をかけないで世界の市場を相手にできる事です。

当たれば大金を稼げるチャンスですね。

 

 

どちらにせよ日本の少子化はこれからも進行するので、国内向けの音楽は間違いなく縮小します。

今後は、動画サイトやSNSで人気が出たアーティストを、後追いでテレビが特集するような順番になってくると予想します。


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